今のマンガは「キュートアグレッション」ものがブーム?異世界ものの次なるブームになるか?

キュートアグレッション」という言葉をご存知でしょうか?

かわいいものに対して攻撃的な行動をとってしまう衝動のことをいいます。赤ちゃんや子猫を目の前にしたとき、「かわいいー!!」って言いながら強く抱きしめたくなりますよね。あの衝動が「キュートアグレッション」です。

最近のマンガでは、この「キュートアグレッション」要素を含んだ作品が数多く話題になっている気がします。

もしかしたら、異世界ものブームの次は、「キュートアグレッション」ブームがくるのではないかとすら思っています。

この記事では、そんなキュートアグレッション的な作品をご紹介していきます。

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『タコピーの原罪』

公開されるたびにTwitterでトレンドいりする『タコピーの原罪』。

[第1話]タコピーの原罪 - タイザン5 | 少年ジャンプ+
地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人タコピーは、笑わない少女しずかちゃんと出会う。どうやらその背景には学校のお友達とおうちの事情が関係しているようで…。無垢なタコピーが知るざらついた現実とは!?衝撃のヒューマンドラマ、ここに開幕!

地球に来訪した可愛らしい宇宙人タコピーと、学校でいじめられているしずかちゃんを中心とした物語。タコピーとの出会いによってしずかちゃんはハッピーになるかと思いきや、まさかの鬱展開に。

回を重ねるごとに救いのない状況になっていき、毎回心をえぐられます。読み終わったあとには、叫ばずにはいられない、残酷な作品です。

残酷な物語だけど、なぜか病みつきになる

まだ幼い小学4年生のしずかちゃんと、可愛らしい無垢な存在タコピー。

どちらも見た瞬間に可愛さを感じるシルエットですが、物語は目を覆いたくなるほど残酷です。その非情なギャップに、なぜか心が惹きつけられるんです。この感情がすごく「キュートアグレッション」と近い感じがしています。

かわいらしい無垢な存在が残酷な体験をしている姿をみていると、「やめてくれー!」って言いながら目が離せないんですよね。認めたくないけれど、残酷な物語を心の奥底で楽しんでいる自分がいる気がします。本作はその刺激の仕方がほんと天才的です。

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『FX戦士くるみちゃん』

女子大生がFXにのめり込む様子を描いた『FX戦士くるみちゃん』。

主人公のくるみちゃんは、ロリ系の可愛らしい女の子です。

そんな女の子が、なけなしの大金をFXに賭け、ときに狂喜乱舞し、ときに発狂し、FX沼にのめり込んでいきます。

この作品もギャップが魅力的です。ロリ系の可愛らしい女子大生がFXで心を蝕まれ、絶叫する。そんな姿がなぜだか魅力に感じてしまいます。「FX沼にもっともっとのめりこんでほしい!」って思っちゃいます。

『ちいかわ』

Twitterで大人気な『ちいかわ』。

可愛らしいキャラクターで、ほのぼのとした物語に癒やされますが、たまにゾクッとするほど怖い展開が描かれることがあります。

穴に落ちてしまったちいかわ

キメラに急に襲われるちいかわ

ほのぼのとした世界観の中で、たまにシュールで残酷なエピソードがはいってきます。「次はいつ残酷な回が描かれるんだ?」となぜか楽しみにしてしまうんですよね。まさにキュートアグレッション。

キュートアグレッションはSNSとの相性がいい

2021年に人気だったキュートアグレッション的な作品を3つ紹介しました。

他にもキュートアグレッション的な作品で言うと『メイドインアビス』なんかもあります。

これらの作品って、読み終わったあとにTwitterに投稿したくなるんですよね。「タコピーが今週もやばかった!」みたいな叫びをついつい投稿してしまいます。

一人で読んでいたら気が滅入りますが、Twitterでみんなで叫び合い、議論をしていると、それ自体がエンタメになって、なんだか楽しいんですよね。

ジャンルは違いますが、『バチェラー・ジャパン』とか『テラスハウス』のヒットとも共通している気がします。

キュートアグレッション作品が人気を博すのは、Twitterというはけ口を多くの日本人が持ったことが大きな要因の1つでしょう。

異世界ものと真逆な読み方

異世界ものは、チートで無双する主人公に自己を投影することで気持ちよさを感じることができます。「俺TUEEE」ってやつですね。

一方の今回紹介したキュートアグレッション的作品は、主人公に自己を投影しません。物語の人物が不幸な目に合うのを、外野的ポジションから見て心を痛めます。物語の人物と読者には一定の距離が存在します。

異世界ものって10年以上前から読まれ続けてきて、似たような作品が多いので、だんだんと異世界ものの気持ち良さに満足してしまい、もっと刺激が欲しくなってきます。

そんな状況で迎えたコロナ禍。閉鎖的な社会の中でストレスを感じた日本人が心に秘めた攻撃性や暴力性が解消できる場所を探している人は多いことでしょう。そこで注目されたのが『タコピーの原罪』を始めとしたキュートアグレッション的作品だったのではないでしょうか?

「異世界ものの次にくるのはなんだ?」ということは数年前から言われ続けてきたことですが、もしかしたらうちに秘めたる攻撃性を満たしてくれるキュートアグレッションなのかもしれません。


考えが浅くてまだまとまっていませんが、思ったことをつらつらと書いてみました。

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