『鬼滅の刃』を生み出した吾峠呼世晴先生のお人柄を知りたい!ただ、ご本人のインタビューは今まで実施されたことがありません。
そこで、『鬼滅の刃』担当編集者へのインタビュー記事をまとめていきます。担当編集者の方々の証言から、少しでも吾峠先生の素顔を知れればと思います。
2020年2月 初代編集者へのインタビュー記事

『鬼滅の刃』を吾峠先生と一緒に創り上げた初代担当編集の片山達彦さんへのインタビュー記事です。
先生との出会いから本誌連載を実現するまでの経緯を詳しくお話されています。
とくに印象的だったのは、先生の印象を聞かれた片山さんの回答でした。
純粋な人ですよね。そして言葉の本質を見ている人です。
(『鬼滅の刃』大ブレイクの陰にあった、絶え間ない努力――初代担当編集が明かす誕生秘話より)
人間や社会にとことん興味を抱いて、本質を突き詰めている人だからこそ、あの名作を生み出せたと述べられています。
また、炭治郎は最初主人公じゃなかったそうです!
じつは炭治郎というキャラクター自体は、もともと先生の頭の中にはあったそうなんです。ただ、先生の中でサブキャラだったんですよ。
(『鬼滅の刃』大ブレイクの陰にあった、絶え間ない努力――初代担当編集が明かす誕生秘話より)
なんと!担当者との話の中で炭治郎こそ「物語を動かす推進力になる」ということで主人公にしたそうです。担当編集者の存在はやっぱり大きいんですね。
他にも、連載に落ち続けたエピソードなど興味深い話がたくさんありました。貴重なインタビュー記事です。
2020年11月 『鬼滅の刃』担当編集者座談会

集英社の採用ページで公開された記事です。
吾峠先生を担当された編集者3名による座談会が行われました。
ここでも語られたのは、先生の圧倒的な思考の深さでした。
吾峠先生のすごさは、圧倒的な思考の質量ですね。(中略)面白さには理由があり、最大限に伝えるにはこういう方法をとる……ということをきちんと逆算して描いている。
(「『鬼滅の刃』担当編集者座談会」より)
センスももちろんあるのでしょうが、本質を捉え、どう伝えるか?を深掘りし続けた結果『鬼滅の刃』が生まれと語られています。
また、先生の新人時代のエピソードが感動的でした。
吾峠先生がまだ新人作家の頃なんですが、初掲載が決まったので、私がその掲載誌を届けにいきました。渡したら、先生がページを開いた途端、ポロポロ涙を流されて。
(「『鬼滅の刃』担当編集者座談会」より)
吾峠先生にもそんな時代があったんですね。
最初から天才だったわけではなく、思考することを止めずに、努力し続けたことで歴史に残る名作を生み出した吾峠先生。「天才だったから描けた」と聞かされるより凄みを感じます。
そんな吾峠先生の作品をこれからも楽しみにしています!