『寄生獣』で主人公・新一に寄生したミギー。
ミギ―に人間の常識は通用しません。ミギ―は生命としての欲望に純粋に向き合います。人情とか社会性みたいなものは彼に関係ありません。人間ならではの常識を持っていないのです。
人間性たっぷりの新一とミギ―との会話のズレが本作の魅力の一つです。
この記事では、そんなミギーの名言をご紹介します。
食ってるだけだろう…生物なら当然の行為
ミギ―の仲間たちが人間を食っていることに対するセリフです。「人間だって動物を食べてるでしょ?ないがいけないのさ?」という疑問を突き付けられます。
わたしはわたしの命以外を大事に考えたことはない
他者を尊ぶ人間に対するコメントです。生物としての欲求に純粋なミギ―が人間の常識を揺さぶります。
わたしは自分自身の味方であって「ヒト」という一つの種の味方じゃない
あくまで自分が生存するために人間と協力しているだけのミギ―。自身の生存に徹底しています。
人間の心で特に理解できないものは…「献身」というやつだな
自身を犠牲にしてまでも他者に尽くそうとする「献身」が理解できないミギ―。「そういえばなぜ人間は他者に尽くしているんだっけ?」と考えさせられます。
受験勉強?あれは一種の暗記だろ?
受験勉強を痛烈に批判するミギ―。生きる上で役立つ知識は受験勉強では手に入らないと断言します。
怒る?わたしはそんなにヒマではない
怒るのは暇な奴がやることと言うミギ―。怒る行為は自分の感情の発散であって、生産性がないことに気付かされます。
「地球のために」と言う人間がきらいだ
地球があって人間がいれるのに、地球を管理しているかのような発言をする人間を「きらい」と断言するミギ―。「エコ」ってなんだろう?と考えたくなるセリフです。
ヒトじゃないからこそ問いつけられる常識の正体
ミギ―の発言を聞いていると、人間の常識が急に揺らぎ始める感覚を味わいます。ヒトではない存在の登場で、ヒトの常識が絶対でなくなってくるのです。
”常識”が相対化される感覚を味わえるのが『寄生獣』の魅力の一つです。