身体が変われば心も変わっていく。
『VRおじさんの初恋』は、おじさんがVRの世界でアバターという新しい身体を手に入れたことで、心も変わっていく物語です。
サービス終了が発表されているVR世界の中で、出会った2人の少女。2人の少女の中身はおじさんでした。
それぞれ無くしたものを抱えながら、VRの世界で心を通わせていく2人のおじさん。
この関係は付き合っているのか?恋人関係と呼べるのか?そんな疑問に対しておじさんはこう答えます。
「この関係に名前なんてなくていい 初恋だけでいいんだ」
社会の枠組みや身体の輪郭から解放された世界で、2人のおじさんは新しい感情に出会います。
1日の終わりを美しく肯定する夕暮れのように、この作品は人生の終わりを新しい方法で美しく肯定してくれます。
VRの世界で多くの人が出会うだろう新たな感情を、優しく希望のある物語で描いています。
VRによって人間はどう変わるのか?という点に興味がある人はぜひ読んでみてください。